霊代(みたましろ)と霊璽(れいじ)
神道では人は亡くなった後もその霊魂は不滅で依り代となる霊代に祀られ残した家族を見守る祖霊神になると言われています。
依り代となる霊代には、神鏡や幣串、笏などを使用することもありますが現在では霊璽(れいじ)を使用することが多いです。
霊璽は仏教で言う位牌にあたるものです。
霊璽の造りは独特で、位牌とは異なり鞘という蓋が付きます。
これは祖先の霊が宿る霊璽が直接人の目に触れないようにするためで神道の神々への考え方が表れています。
霊璽にはお祀りされる方の神様の世界での名前である霊号(れいごう)を書き込みます。鞘を外して中の木の棒状の部分に書き、元通り鞘をかぶせた状態でお祀りします。
一般的に男性には「大人命(うしのみこと)」、女性には「刀自命(とじのみこと)」というおくり名が付きます。
霊璽には、ひとりひとりお祀りする「一体型」と10名分まで1つにまとめる事に出来る「クリダシ型」の2種類があります。あくまでも1人づつお祀りするのが作法ですが、スペースに余裕がない場合などは古いものから1つにまとめます。